たいてぃー

三度目の殺人のたいてぃーのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
3.6
タイトルが「三度目の殺人」。犯人は2回の殺人を犯しているが、いつ3回目が起こるのか?犯人は勾留中であるため、とても無理なんだが?こんなことを考えながらの鑑賞。役所広司が犯人役を怪演もしくは快演。役所広司出演の映画をすべて観たわけではないが、新境地ではないかと。
その他、福山雅治、広瀬すずも悪くないが、役所広司に持っていかれている感が強い。あと、びっくりなのが、被害者の奥さん役の斉藤由貴。絶妙な雰囲気は、この役者ならではかと。娘役の広瀬すずを後ろから抱くシーンが印象に残る。
それと、印象に残ったのは、弁護士重盛役の福山雅治の妄想での、雪の中を戯れる主人公3人のシーン。最後に雪の上に横たわるのだが、役所広司演じる三隅と広瀬すず演じる被害者の娘は十字なのに、重盛は大の字。十字はこのストーリーのキーであり、宗教感を含んでいると思われるが、大の字は何も知らない凡庸さを現しているんじゃないかと。
あと、ちょい役であるが、アパートの管理人役の根岸季衣、元警察官役の品川徹。この作品に重厚さを加える名演技。起用した監督に感謝したい。