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三度目の殺人のnnmのネタバレレビュー・内容・結末

三度目の殺人(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

わからない。犯人がだれだったのか、どれが真実だったのか、だれが裁かれるべきだったのか、明らかになったことはなにもない。現実ではそのように真実が明らかにされないものなんだろうか、と考えさせられた。便宜的にだされる結果はごく一部のひとのためのものでしかなくて、語ることができないひとのほうがよっぽど多い。三隅はころころ証言を変えてそのたびに「真実」を変えてきた。「真実」によって利益を得るのは弁護側だったり検察側だったり被害者だったり、二転三転する。この映画の内容をずっと理解できなかったが、最後の重盛のせりふですこし意味づけられたようにおもう。三隅は器だったのか。都度どこかの立場のひとの利益になるように立ち回っていた。三隅は、真実がねじまげられる現実を体現するための因子だったのかも。事件の真相はほんとうに重要なところではなく、現実はこんなに不透明な構造をしているっていうところが、メッセージだったのかなとおもう。ところで三度目の殺人はなんだったんだ?
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