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サマーフィルムにのってのnnmのネタバレレビュー・内容・結末

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

まぶし~~~~~~~~~~~~~~
青春の恥ずかしさもあり輝かしさもあり懐かしくてうらやましくもあり……文化祭で一生懸命演劇つくってた同級生たちをおもいだす。高校生のときに自力で仲間や道具やお金あつめてこんなに一生懸命創作できるってほんとうにすごい才能だとおもいます。
ハダシ、ビート板、ブルーハワイの透明感に90分間見蕩れる。ダディボーイの圧倒的コメディ感もだいすきだし、ヤンキーとおにぎり坊やたちも最高に愛おしい。だけどもやはり花鈴がたまらなかった。ハダシたちの「敵」として露骨に陳腐に描かれているようにさいしょはおもえたけど、物語が進むにつれ彼女なりの恋愛映画への愛や創作への熱があることがわかる。根っこの部分でハダシの共感者であるからこそ敵にふさわしい存在なのだろう。
映画がなくなっている、という絶望的な未来に動揺するハダシの心情が、終盤のスピード感にのせられてビビッドに伝わってきた。ラストの討ち合いのシーンまで駆け抜けたかんじ。思いは伝えなきゃダメだよねっていう花鈴イズムがハダシと共鳴したがゆえのラストでもある。映画のある未来を俺が作ります、という凛太郎のせりふには映画づくりにかかわるひとたちの願いが込められている気がした。
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