ピッツア橋本

窓の向こうのピッツア橋本のレビュー・感想・評価

窓の向こう(2013年製作の映画)
4.4
"少年は窓の向こうに夢を見る"

音楽好きな祖母の家にいる10歳の少年。二階の窓の向こうを見ると、そこには美しきダンサーの華やかで哀しい生活が垣間見えた…

22分の短編映画。淡い恋模様とも取れるし、どこか夢と人の在り方について言及するドラマでもある。

自分だけかもしれないが、主人公の美しき少年が『ニューシネマパラダイス 』のトト少年と重なり、涙腺が弾けた。

ダンサーのお姉さんのキャンドルの誓いは素敵な決め事だと思った。脚本的にも灯火というワードがとても後半良く組み込まれていた。

心に光が灯る演出が随所にされていて素晴らしい。
全体的に明るく柔らかみのある照明がされていて、窓の向こうを覗く少年の表情の機微が綺麗に切り取られていたと思う。

ラストカットはまさにニューシネマパラダイスと同じ気持ちだよね。彼女の美しさはこれからの少年の人生の節目でふと心に灯る事でしょう。

光に心洗われる映画でした。
ピッツア橋本

ピッツア橋本