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海底47mのrollinのレビュー・感想・評価

海底47m(2017年製作の映画)
3.4
恋人にフラれた腹いせに適当な男と寝るのではなく、錆び錆びの檻に入って海中でサメを観察する方を選ぶ導入部分は文字通り自暴自棄の極み。
メールのやりとりがそのまま画面に表示される演出は無駄にジャウム・コレット=セラっぽいし、そう言えばロスト・バケーションでも同じようなことやってましたな。

んで落ちるんですわ。檻ごと47m海底に。そりゃあもう錆び錆びですから。檻の格子の間隔が結構広く作られているという心許なさもたまらんです。
この“出入り自由。でもサメがいる。そして減っていく酸素”という映画的においしすぎるシチュエーションはなかなか良い。

ただこの映画、海底がめちゃくちゃ明るいんです。
あまりに水槽水槽しすぎてて、一寸先はサメ、という恐怖もあんまりないし、とにかくカット割りが下手すぎ。撮り方でもうサメが出て来ることが察知出来てしまうといった具合なのでやんす。

しかしそんなおケツの穴の小さいクレーマー期を乗り越えれば、究極のおバカムービーとして楽しめます。僕の頭の中では途中から吉本新喜劇のテーマ曲、Somebody Stole My Galが流れ出し、これはもうサメ視点の失恋コメディやな、と結論した訳でやんす。
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