コーディー

サマーフィーリングのコーディーのレビュー・感想・評価

サマーフィーリング(2016年製作の映画)
4.3
いや〜〜良いわ、フランス映画って感じやわw

最愛の人を亡くした哀しみ。遺された人は乗り越える術も見当たらず唐突に過るどうしようもない喪失感を引き摺り受け止め前へ進む。空いた穴への折り合い、三度の夏の暖かい日差しが彼らの拭えない虚無も取り戻そうとする平穏も優しく包む。静かな生命力に満ちた再生、大好き!

愛する彼女を亡くした男と愛する姉を亡くした妹、予期せず結び付けた出会いと哀しき痛みの共有。何かを埋め合おうとするもそれが互いの平穏に繋がらない事を悟る2人の距離に胸が締め付けられるし、もうここにはいない彼女の記憶が二人の世界にはある。それはベルリン、パリ、NYと三度の夏を経ても同様。

〝アマンダと僕〟の時も思ったけどこの監督は察することのできる感情を本当に言葉にしないし、シーン毎に物悲しい表情や笑顔が直接心に感応する感じが堪らない。何て事ない瞬間に哀しみが溢れ何て事ない瞬間に生命力を捉える。
3つの街の息遣いやそこに生きる普通の人々の繊細な感情の波、美しい!

去年映画館で観ようと思ってたけどタイミング逃したんよね〜悔やまれる!
アマンダと僕の2年前の映画やけどこっちの方が好きかも。