あさのひかり

ミスター・ピッグのあさのひかりのレビュー・感想・評価

ミスター・ピッグ(2016年製作の映画)
3.7
養豚業を営んでいた老人が、最後の1匹をメキシコに売りに行くことから始まる物語。この最後の1匹をとても大事にしている。ハワードって名前もつけて話もしてもはや相棒のよう。そんな老人を心配した老人の娘も途中から行動を共にする。

頑固なこの老人と別居している娘との二人の間には微妙な距離感があるんだけど、それを飛び越えた家族としての愛がそれぞれからしっかり伝わってくるし、老人のそばにずっといるハワードへの老人の愛もあふれていて、素直なハワードもそれに応えているように思える。そして、何気ない二人の会話には人生の含蓄がちりばめられていて味わい深い。地味ではあるけどその地味さもありふれた身近な話に感じられる要素にも思えて、いい映画観た、ってしみじみ思える。
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