2019年 51本目
この頃ジェイク出過ぎじゃん？ミステリオの次は不器用な父親。なんというか、一番なりなくない夫婦像と、一番気の毒な息子を見た気がする。予告編も前情報も何も見ずに鑑賞したけど、それで正解だったかもしれない。特に家族が壊れていく様子を傍観する覚悟もしていなかったし、映画の9割を占めるズッシリした雰囲気を味わう心構えも何もなかったので、より圧倒された。
主人公は、このポスターには写っていない14歳の男の子。徐々に縺れていく両親を、なんとか繫ぎ合わせようとして自分を隠し、じっと耐える彼の姿は本当に見ていて辛い。旦那も家族を考えているようでどこか自分勝手。嫁のとった行動は気持ちはわかるが、息子のことは一切頭にないように見える。そんな2人に挟まれて、気の毒で気の毒で。父親に連れられて行ったバーのシーンでの彼の表情が、堪らなく悲しい。スローペースな映画が苦手な自分でも、最後まで飽きることなく見てられた。
