Yutaka

羅生門のYutakaのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
4.9
初めて黒澤映画を見た。これは世界が誇るクロサワですね。これまで見た中で、映画としての"力"が段違いで強い。三船敏郎だけでなく、全ての俳優たちの熱演を通り越した演技による圧倒的な絵力。ただ薮を切り開いて進んでいくシーンでも迫力が凄まじい。そして、その演技に人間の醜悪なエゴを炙り出す内容が付随する。初っ端の羅生門が映し出された時には既に圧倒されていた。何故皆がこぞって黒澤明を讃えるのかと思っていたが、見たら完全に理解した。日本人ならこのマスターピースを絶対に見た方がいい。こんなに偉大な先人がいて何故日本映画はここまで堕落してしまったのだろうか。
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