DJ薄着

サスペリアのDJ薄着のネタバレレビュー・内容・結末

サスペリア(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

リメイク前のは見てない。
ダンサー同士って言葉より身体で通じ合っているように見えるときがある。作品の制作過程も(自分がダンスをしないからなのか)どのような判断で合意形成が結ばれてるのか分からなすぎて、ある種そこに神秘的で妖術的なものを感じているかもしれない自分に、映画を見ながら気付かされた。
形があるもので、形のないものを表現しようとしたとき、特にそんな想像とか誤解をしてしまうのかもしれない。上手なアーティストはそれで自分をブランドにする。素晴らしい作品に出会い、それを作った彼らと話すとき、まるでなんでも見通されているような感覚に陥る。権力者が魔女狩りしたくなる気持ちも一部わかるかもしれない。
ストーリー、一応説明はしてくれるけど、説明される度、どんどん突き放されていく。最初は自分も「ほうほう」って頷きながら映画見てるんだけど、だんだん自分にはわからない次元に突入してきて「へぇ…」とか「そうなんだ…」みたいになる。だけど画や、ダンサーの動きには謎の説得力があって、その謎の説得力に魅了されながら気付けば遠くに連れていかれた。撮影したのはアピチャッポンの映画でカメラ担当してる人と聞いて、なんか納得してしまった。
映画終盤は血まみれだし、見終わった後は、なにを見ていたんだろうという気持ちになるけど、なぜか爽やかで笑顔で劇場を出た。ジャンル的にはホラーやスプラッタらしいけど、与えられる痛みも自分の生活と全く地続きじゃない分怖くはなくて、むしろワクワクしたし、コメディーとは違うおもしろ映画だった。