Aria

DESTINY 鎌倉ものがたりのAriaのレビュー・感想・評価

DESTINY 鎌倉ものがたり(2017年製作の映画)
3.7

豪華キャストの無駄遣いー!

正直、元気な笑顔を見せてくれた
玉緒だけでも見る価値あります。

インタビューとか見ていると
ちょっとボケたかな?と思いますが
やはり女優。

演じる本能は現役バリバリでした。

嫌いになれない貧乏神の田中泯
イケメン死神の安藤サクラ
素敵な吉行、橋爪夫妻
などなどキャラクターが
立っていて飽きさせない。

本編はというと、

扉を開けたらそこは黄泉の国だった➖
的なのを想像していましたが

初っ端から魔物や霊体がいる
のが当たり前の鎌倉が舞台。

鎌倉に来て日が浅い亜紀子も
最初は驚いていたが割とすんなり
受け入れる。
だから、謎が残ったまま
物語の流れに乗せられた感じ。


また、舞台である鎌倉は現代なのか?
小物や街並みは昭和テイストで
その曖昧な世界観がなんともいえない

あえて中途半端にしているのでしょうか
魔物と共存する非現実的な鎌倉の雰囲気を
盛り立てていました。

色々含めて千と千尋感があります。









※以下ネタバレを含む感想です。
ご注意ください。






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●小物に込められた意味
ちょくちょく出ていた
亜紀子が心を惹かれた骨董品。

夜市で見つけた置物
何度で見つけた掛け軸
貧乏神の荷物にあった
小さな置物など

全く気に留めていませんでしたが(鈍い)
亜紀子と正和が平安から
幾度となく出会い、恋に落ちて
結ばれて来た…という話を知って

エンドロールに入ってから
例の骨董品の数々がアップで
流れていき…

ふぁーー!!!
そういうことかぁー!!!と納得。

こういう大事な伏線を
エンドロールで回収する山崎さんが
憎いです。

正和が
生まれた時に握りしめていたんだよ
と言っていた牙のようなキーホルダー

あれが天頭鬼様と戦った際の
ものだというどうでもいい伏線を
本編で回収するんだから…。




●天頭鬼の恋

正直、一色夫婦は可愛いし
好感は持てますが、

それ以上に何千年も昔から叶わない恋でも
亜紀子一筋でいる天頭鬼様って
かなり素敵だと思うのです。

やり方は乱暴でも
想い続ける天頭鬼様も
嫌いになれない…。

天頭鬼様がラストで神の道具に
トドメを刺されなかったのは
これからも同じことをを繰り返すから
だと思うと辛い…

ピーチ姫は何度もクッパにさらわれ
マリオはピーチ姫を救い続け
クッパは永遠にマリオに倒される…

こういうことですか。
一生恋が叶わない天頭鬼様…。



●豪華キャストの無駄遣い

田中泯さんの貧乏神が愛しい
おちゃめで純粋な貧乏神

貧乏神は重要な役割をしていて
浦島太郎の亀的な存在。

嫌われ者であるはずの貧乏神
そんな貧乏神にも亜紀子は優しく
家に招き入れ、食事も与える。

そんな亜紀子のことが気に入った
貧乏神は亜紀子に自分の持ち物を
あげます(物々交換だけど

亜紀子が貧乏神からもらった
なにげないお茶碗

これがラスト、一色夫妻の
ピンチで大活躍。

そして貧乏神様は
転生前の亜紀子に会った事が
あるのでしょうか、
持ち物の中に正和さんと
天頭鬼が戦っている姿を
模った置物が。

田中泯さんの貧乏神、
存在感があって素敵でした。
Aria

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