けーはち

DESTINY 鎌倉ものがたりのけーはちのレビュー・感想・評価

DESTINY 鎌倉ものがたり(2017年製作の映画)
3.6
幽霊、魔物、妖怪が日常にまじり、江ノ電で黄泉の国への片道列車が出る地方都市・鎌倉。そんなエブリデイ・マジックな町でミステリ作家とその妻が人外のモノどもと繰り広げる非日常の日常ドラマ。そして、そこからの一大事件という構成だが、伏線が丁寧に張り渡されてカタルシスがある。『三丁目の夕日』と同じ作者のコミックが原作で、昭和レトロな光景に感動話がマッチするが、劇中では妖怪を観て「コスプレ?」とか言い出す場面もあって時代設定もあえて滅茶苦茶にしてあるみたいだ。老若男女に向けたThe邦画的作風なので見え見え&ありきたり&しつこいとか、山崎貴監督お得意のVFXセンスも千と千尋の何とやらに引きずられがちな所もあるが主演の2人もチャーミングで脇を固める俳優陣も豪華だし悪くはない。疲れた現代人に優しく愛おしい人情のしみる和風ライト・ファンタジーな佳作。