ガブXスカイウォーカー

サイバー・リベンジャーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

サイバー・リベンジャー(2016年製作の映画)
3.6
ピアース・ブロスナン製作総指揮、主演。すっかり老けたけど、毎年2、3本出演し続けているからまだそれなりに人気はあるのだろう。
さて本作は、航空会社の社長マイク・リーガンが、高校生の娘ケイトリンに近づいたことを理由に解雇したITエンジニア、エド・ポーターから逆恨みされ、家、会社、関連機関へハッキングリベンジーされる恐怖を描くと言うもの 。
エドが、マイクの家を盗聴、盗撮、深夜に水道の出しっぱなし、ラジオを大音響で鳴らす、庭の散水機で放水、会社にハッキングして顧客に迷惑メール発送、社内プログラムをいじる、社長夫人のケータイに乳がん告知メール、あげくの果てにはマイクの車のカーナビに盗撮したケイトリンのオナニー動画を流す、さらにブレーキを遠隔操作して事故らせるなどなど、やりたい放題で痛快に思えてくる。
後半はマイクもITセキュリティーの専門家ヘンリックを雇って、逆襲に出る。マイクとエドとの攻防戦はもはやどっちが加害者なのかわからない状態だ。
でもクライマックスで、エドがマイクの妻と娘を縛り上げ、銃でマイクを脅したのにはガッカリ。サイバー犯罪じゃなくなったじゃないか。
本作は、ストーカー視点で楽しむ映画・・・・じゃなくて、ネット社会の恐ろしさ、一歩間違えば我々もエドのような加害者になり、マイクのように被害者が加害者になってしまう危険性を訴える佳作であろう。


日本語吹き替え版は
マイク・リーガン(ピアース・ブロスナン):田中秀幸
エド・ポーター(ジェームズ・フレッシュヴィル):浪川大輔
ローズ・リーガン(アンナ・フリエル):田中敦子
ケイトリン・リーガン(ステファニー・スコット):寿美菜子
と、マイナー映画にもかかわらず人気声優を揃えていて好印象。