オールド・ボーイの波際最終少年のレビュー・感想・評価

9月・配信サービスにてレンタル

主人公の姿を見ながら、怪演とはこういうことなのかと感嘆。

緊張と緩和が次々訪れるスリリングな作品だが、その「緩和」の感覚がなんとも独特。
平衡感覚や色彩感覚が崩れる画作りなども相まって、いくら「緩和」が訪れようとも、一度も安心はさせてくれない。
壊れそうな状況に置かれた主人公の危うさを一貫して表現しながら、彼を取り巻く人々もまた、同様に薄氷の上で踊っている。

…いったい誰がそこから逃げ出せたのだろう？