溝口健二の遺作観る
久しぶりまた観るです
売春防止法施工の審議を背景に
吉原のやや高級な売春宿で働く
女性たちの群像ドラマ
軽いタッチの風俗ドラマだけど
女性の個性が立っていて面白かった
5人の女性のエピソードがランダムに
語られて売春を否定するでも肯定するで
もなく時代をリアルに捉えてる感じ。
社会派でなくただの風俗ドラマだけど
時代感はかなり高いのではないかな
売春防止の流れの中で他に行く所も稼ぐ
所もないお前たちを助けてる慈善事業
なんだぞが言い分の宿の主人。
皆ではなさそうだけど他に行く所がなさ
そうな女性は確かにいるようで
そんな中で男を利用して見事に転身する
若尾文子のしたたかぶりが何だか爽快で
あります
女性達の背景に親か子供があって売春婦
になった理由でもあるので家族のドラマ
という側面が加わり見応えが増してるよ
うにも思う
宿経営する夫婦が進藤英太郎と沢村貞子。
ある意味では主役的なポジションの二人
がいつもながら上手過ぎです
映画には関係ないけど防止法が施工に至
る政府(自民党)の思惑が今と変わらずで
なるほどね~でした