このレビューはネタバレを含みます
カンボジアの年齢別人口分布図はとても分かりやすいということを知って、この映画を見るに至った
ポルポト政権下においてあまりにも亡くなった人々が多すぎて、その年代のところだけ不自然に凹んでいる
わずか50年余り前の話というのが怖い話なんだけど、逆に言うと今力を入れて伝承していかないと風化のスピードが早そうな話だと思った
今作はルオン視点で進んでいくから、血がドバドバ出るようなエグいシーンはそこまでないんだけど、都市部に住んでいた裕福な子供が内戦に巻き込まれていく様子が生々しかった
姉を失い父を殺され、一家離散になった挙句に銃を持って行進し、地雷を埋めるルオン
そんな悲惨な生活を送るはずではなかった
最後の方で自分たちで埋めた地雷のせいで少しずつしか進めないシーンが印象的だった
どんな理由があっても子どもを戦争に巻き込んではいけない
ちょっと調べたら、ポルポト自体は政権を掌握した後も贅沢な生活をせずに質素な暮らしをしていたらしい
本気で原始社会を目指していたということにもなりそうだけど、それなら尚更恐ろしい
2024年11本目
