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ブーベの恋人のmhのレビュー・感想・評価

ブーベの恋人(1963年製作の映画)
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CCとジョージチャキリスの恋愛もの。
ブーベはパルチザンのリーダーで、CCはその恋人であり主人公。ドイツ軍撤退→イタリア解放のタイミングで混乱するイタリア国内事情も描いてる。
序盤のCCは、昔の映画でたまに見る激おこキャラになってる。
めちゃくちゃわがままだし、彼の実家や彼の家族disまではじめて、見ててストレス。
ただしこれはのちの伏線にもなっている。
ジョージチャキリスの前では素の自分でいられて、新しい恋人の前では一貫しておとなしくて、自分を偽ってるみたいな意図があったんだと思う。
いっぽうですべてを受け入れるジョージチャキリスの器の大きさを示してもいる。
な、はずんだけど、中盤以降のCCがまるで別人みたいになってしまってたのは多分演出ミス。
「党の方から指示がある」などのセリフが何度も聞かれる。イタリア市民の中に共産主義がかなり根づいていたってことなんだろうね。
国家社会主義(ファシズム)にとっての反体制は、資本主義もだけどどっちかというと共産主義のほうを目に敵にしてるよね。個人的にこのあたりがいまだによくつかめてない。
党の指示で、スターリンと決別する前のユーゴに行ってたりと、さらっと触れるプロットにいちいちリアリティがあってよかった。
見たのは古いほうのDVDだった。リマスターしたものがAmazonでも売られてて、レビューを読む限りそちらは映像がきれいなのだそうだ。
ジオプター(超近景と背景の組み合わせ)なんかも決まっていたので、機会があれば、リマスター盤でも見てみたい。
面白かった!
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