九月

エジソンズ・ゲームの九月のレビュー・感想・評価

エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)
3.5
エジソンの存在はもちろん知ってはいるものの、全然知らないことばかりだった。発明家としての苦悩だけではなく、ビジネスとしての側面が色濃く描かれ面白そう、と思ったのだけれど…
事実に基づいていてこの題材、これだけの出演者なのにいまいち楽しめなかった。映画を観ているというよりかは、何かのプロモーションビデオやCMを見ているような感覚になることが多かった。
シーンやカットの切り替わりが凄まじく、もっと見せて欲しいと思った時にはもう次の場面に移っていたり、台詞がかなり詰め込まれている割にはアップの映像だけが流れ余白を感じる部分も多かったりと、謎だった。

エジソンとウェスティングハウス、テスラの対立ばかりが描かれていて結局どちらが勝つのだろう、というところに注目していたけれど、最後まで観ると、そういう話ではなかった。
ライバル同士、一方から見るとその相手は悪者のように映るけれど、それぞれが偉大な功績者で、エジソンだけに焦点が当てられている訳ではないところが良かった。

この手の作品を観ていつも思うのは、今では当たり前になっている物事も、誰かが多大な労力や時間、費用をかけて生み出された賜物であるということ。
どうしてそこまでできるのだろう、と私なんかは思ってしまうほどすごい人たちのおかげで今のこの世界は成り立っているのだと改めて。

ニコラス・ホルトが見たくて選んだけれど、今までに見たことのないような役どころでとても良かった。その分、ニコラ・テスラという人物の描写があっさり気味だったのが残念。
九月

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