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エジソンズ・ゲームのShinMakitaのレビュー・感想・評価

エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)
1.6
1890年代、アメリカ。ニュージャージー州メンローパークで研究に勤しむエジソンは、自身の構築した送電システムを全米に広めようと躍起になっていた。彼のシステムは直流方式。安全だが、コストがかかり、広範囲には電気を送ることができない。一方、鉄道ブレーキで財を成したニューヨークの実業家ウェスティングハウスは、エジソンに対抗し交流方式のシステムを開発、各州に売り込みを開始する。コストも送電エリアもエジソンの物より優っていたが、感電のリスクがあるのが問題だ。エジソンはウェスティングハウスを敵視し、そのリスクを突いたネガティブキャンペーンを展開。いっときはエジソン優位となるが、テスラという若き天才の登場で直流vs交流の「電流戦争」は混迷を極めていく…


「エジソンズ・ゲーム」。

以下、ネタバレズ・ゲーム。

ちなみに原題は電流戦争=The Current Warですが、何故か邦題はエジソンのゲーム。何だろうなぁ、こーゆー「日本人に忖度したカタカナ原題風邦題」にイラっとくるのは俺だけでしょうか。マネーショートとかストーリーオブマイライフとか、小学生レベルの単語の並びを見るとバカにされてる気分。


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我々が幼少の頃から「偉いひと」「尊敬すべきひと」と刷り込まれてきたトーマス・アルバ・エジソン。そんなエジソンのダーティな面を知ることができる「電流戦争」の顛末を描いたドラマです。エジソン…電球・電話・蓄音機だけじゃなく、電気椅子開発にも噛んでいたとは…子供ンときに読んだ伝記にゃ書いてなかったぜ?

映画自体は、早いスピードの語り口でイマっぽい雰囲気を出して退屈はしません。カンバーバッチがシャーロックで培った「常識がない高慢な奴」キャラで押してくれば、名優マイケル・シャノンが顔に似合わない仁義の深さで大人の対応を示していくという対比が面白い。その二人に、トム・ホランド&ニコラス・ホルトという旬な若手が絡んできてヤングな観客への目配せもバッチリ。博覧会の会場で、フェンスの話を通じて互いを認め合いファーストネームで呼びかける終盤のシーンにちょっとグッときたなぁ。 しかし、とにかく内容が地味。それだけはご覚悟のほど。
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