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エジソンズ・ゲームの821のレビュー・感想・評価

エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)
3.0
ハーヴェイ・ワインスタインをめぐる騒動で、公開までかなり紆余曲折あったらしい本作、満を辞しての公開だったので観てきました。感想「思ってたんとなんか違うかった」。期待度やや高めだった故に、以下ちょっとネガティブな感想になります。ご了承ください。

ざっくりした印象だと、撮影的にも、ストーリー的にも、なんとなく納得いかなくて。
特に、撮影に関しては冒頭意味がよく分からないワンカット風ショットで、酔うわ酔うわ。そんな悪条件の上、シンゴジラみたいに早口で大量に情報提供してくるから完全に混乱した。ここは、単純に鑑賞側の私のキャパがいろんな面で限界を迎えてただけなんやけどね。
このせいで前半は完全に画面から一歩引いたところで鑑賞してて、作品の中に入り込めなかった。
左右対称的な美しい構図だったり、そういう「魅せる」シーンも狙って撮ってるのに、コマ回しが早すぎて、シーンひとつひとつを味わう感じでもなかったしなあ。

ストーリー的には、実話ベースなんやろけど完全に落とし所が微妙やった感。単純な思考回路の持ち主なので、私は勝手に「エジソン(主人公) vs ウェスティングハウス(悪役)」の話かと思ってたんやけど違ったんやね。てか、マイケル・シャノン悪役のイメージがつきすぎてて、本作でも悪人役と信じて疑ってなかった…。
世間的にもそんなイメージ先行してたやろし、それを逆手に取る演出があるわけでもなくねえ…。
まあ、思ってたんと違う展開やったのは全く無問題として(史実やから仕方ないし)、結局2時間の中で何が伝えたかったのかが汲み取れきれず。電流戦争の流れと結末やったらWikipediaでも読めるし。映像化することによって伝えたかったものって、結局何だったんだろう?まさか最後のあのシーンではないと信じたい…。登場人物たちも、誰も共感を呼ぶわけでもなく、心情がブラブラゆれて見えていまいち作品に入り込めなかった。天才たちだから仕方ないのか?

キャストも豪華だしやや期待してた分、なんとなく全体的に物足りない印象でした。
見終わったあと、夜の道を照らす灯りを見る度に「エジソンありがとう」ってなったのは収穫でした。
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