トモ

孤狼の血のトモのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
4.2
映画 孤狼の血

情報解禁時から凄く楽しみにしていた映画

(以下原作未読の感想なんでお許し下さい)

予想してたのと少し違ってたのと、妄想広げ過ぎたかな…

面白いのは面白いんだけど、思ったよりはおとなしめな人間ドラマだった

警察署内の視界がクリアなのも気になった(昭和作品の職場と言えばスモーク感)

勝手に思い込んでいたのはもっと理不尽で激しい畳み掛けるようなバイオレンスの応酬、やり過ぎだろって観客を引かせる位の…

なんか所々息つく間があった

ヤクザ映画で感じる抑えのきかない恐ろしさとか、警察の自己防衛感だとか職権乱用っぷりが足りない気もした

大上が双方の間で綱渡り状態である事はよく分かった、だがあまりにもヤクザに取り入っているため大上の恐ろしさが伝わってこず、もしカタギを守るためとか大上の矜持があるなら、ヤクザに恐怖を抱かせるような狂気的な部分が見たかったなと

部分的には沢山ありましたが、畳み掛ける事でとんでもない世界、ヤバいもの観てるのに高揚してる自分に気付くみたいな

「警察じゃけえ、何をしてもええんじゃ」ていう予告編に躍らされた感はある

ただ人間ドラマとして観ると、大上の風貌と違う人間味だったり矜持だったり、日岡の葛藤と大上と行動を共にする事で目の前の正義だけではなく俯瞰的に観ること(良く言えば)で全体のバランスを取るという社会的に学ぶべき部分だったり

役所広司さんがメチャクチャカッコいいのと、松坂桃李君のそもそも素性を隠してた部分と徐々に変わっていく部分を含めて演じ分けが凄く上手いのと、

江口洋介さんが期待通りだったのと、対して竹野内豊さんが意外なキャラにハマってたのと、中村倫也君が病的で一番怖さ滲ませてたのと、

阿部純子さんのかわいいと雰囲気が作風で凄く引き立ってたのと、石橋蓮司さんは言わずもがな…

グロいグロいと聞いてたから座席気持ち後ろ目にしたけど個人的にはラスト以外は問題なかったな

重ねて言いますが面白いのは面白いです

ただ東映がどうとかアウトなんちゃらがどうとか仁義がどうとかより誰も観たことがないものが観たかったというのが率直な気持ちです
トモ

トモ