これ程登場人物がいい人ばかりの作品も珍しい、唯一のクソ野郎は主人公の親父ぐらいなもので。
それから、この作品で“人はみんな一人きりじゃ生きていけない“”ってことを再認識させてもらった。
目のハンディがあるサリーだけでは研修は乗り切れなかったのだけれど、特にマックスと共にお互いの得意不得意を補う様子はホノボノとした感じで良かった。
そしてとにかく周りの人たちが良い人ばかりで心が温かくなるけれど、それはサリーの熱意と前向きさと一生懸命さに周りも自然に惹かれていくのではないかと。
本人の努力の賜物があったからこそ、周りのみんなが献身的に協力してくれたんだと思う。
しかしこんなに素敵な仲間に支えられてきたサリーが、途中ダメ男になりかける。
しかし、最後までマックスは見捨てなかった!
ホント、マックスめちゃめちゃいい奴だ!
エンディングにDjorkaeff & Beatzarreの 「Tomorrow's Calling You」がかかるとこカッコ良かった!
個人的には、サリーが途中ダメ男になるあたりがあまりにも解せなくて、そこまでの高評価にできなかった。。
それと、ドイツ舞台の作品観る度にタクシーがメルセデスって凄いなって思っちゃう。。
【ネタバレ】
↓
途中で目の障害あるのに、まだ研修中の身で家のためのとはいえバイトまでするなんて無茶だし、周りのみんなの支えがあって研修もなんとか乗り切れてるわけだから。
悪いけどそんなことで正式に採用されると思うのは甘い考えだし自惚れだよ。
案の定寝不足をカバーしようとクスリにまで手を出す始末。
これじゃまともに研修もバイトもそして子守もできやしないよ。
てかなんでもやれると思うのは自惚れ。
視覚に異常があろうがなかろうが無理。
子守の子供は車とかに跳ねられて、亡くなることだってあるし、結婚式めちゃめちゃにしたのだってラリってまともな状態じゃなかったからで、結婚式台無しされたカップルに凄く失礼極まりない!
それに、彼女の方は子供がいるということを告白してる。
それは彼女にはある意味ハンディなことなのに。
その時、彼も目の障害ことを話すべきじゃないかとイライラしてしまった。
ラストにホテルマンになりたいって情熱を買われて、無理やり最終試験受けさせてもらって、厳しかった上司の温情査定で試験合格させてもらったのに、挙句友達のところで一緒に働きますって“は?”ですよ。。。
ホテルの方々人良すぎるからいいけど、普通は“なんじゃそれ!?“って怒られますよ。
そんな世の中甘くない。
ただ主人公が「僕は1人では何もできません。今までは障がいを隠して上手くやってきました。これからは隠さずにやっていきます。」って真っ直ぐ言い放ったシーンは良かったけれども、もう少し早くそのセリフが欲しかった。