ねむ

ファースト・マンのねむのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
4.0
2)宇宙とか月へ行くのがめちゃめちゃロマンだったピークの頃を感じた。
今はここから更に技術もチャレンジも進んでいるはずなのに、あまり自分から興味を持って情報を取りに行っていなかったし、最近の胸熱は20世紀少年からの宇宙兄弟という漫画で止まっていた。
SFが面白くなってきたのもここ数年。
(その程度の私が観て感じたこと


同じ時代を生きていて、フェアなのは流れた時間の量だけなのかなと思い知るような人がいたりする。
量は同じでも濃度の違いを感じて清々しく諦めてぼんやりしてしまうような。

すぐに動揺したり慌ててジタバタしてしまうから、いつも冷静な人が羨ましい。
経験から得たもの達が自分をその静かな場所に導いてくれることはまだそんなにない。
物凄く研ぎ澄まされて、生き死にの瞬間にしか出現しないくらいのものを味わうのは数える程度なのに、このひとは。

『人類が空を飛べるようになってまだ60年です』
これに限らず人類の進化はいつも遅いと思うことがあったけど、色んな人間の人生や死の果てに何かが進んでいくのに早いも遅いもないのかな。
ただ、進んでいくのかな。

ニールはとてもひとりきりでラストシーンが胸に迫る。
周りが浮かれて熱狂すればするほど、音のない世界に行ってしまうようだった。
やり遂げるまでの過程や結果の凄さに興奮せずにはいられないガヤの立場でスッと温度が下がる思い。
なんとも言いようのない気持ちで人の前では笑って見せたりしたんだろうか。
ねむ

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