昭和を感じさせる古びた家。この家に住んでいるのは、14歳の少女セリとその母親。のはずが、違う空間ではフェリー内で知り合った謎の女子トウコと記憶を失った女性サナ。同じ家を舞台にパラレルワールドが展開される。
「家」というのは帰る場所であり、絶対的な場所。でもそこには別世界があって、他に生活を営んでいる人達がいたとしたら・・・。
トウコとサナの会話で宇宙の話が出てくる。宇宙は真っ暗に見えるけど、実はたくさんの散りが浮遊していて、それらは見えていないだけだと。
この世界も、実は見えていないだけで、もしかしたら同じ場所で色々な世界が展開されているのかもしれない。
ニコール・キッドマン主演『アザーズ』のようなミステリー風にも見えるけど、清原監督の作品にはもっと哲学的な、独特な世界観があるのでは、と感じました(トークショーではかなり遠慮されてましたが)。
これからの作品が楽しみです。