わたしたちの家の作品情報・感想・評価

わたしたちの家2017年製作の映画)

上映日:2018年01月13日

製作国:

上映時間:80分

あらすじ

リはもうすぐ14歳。父親が失踪して以来、母親の桐子と二人暮らし。最近、お母さんに新しい恋人ができて複雑な気持ちになっている。さなは目覚めるとフェリーに乗っており、自分にかんする記憶がなくなっていた。彼女は船内で出会った女性、透子の家に住まわせてもらうことになる。 二つのストーリーは独特な構造を持つ一軒の同じ「家」の中で進行する。これはいったいどういうことなのか?映画史上、誰一人として思いつかな…

リはもうすぐ14歳。父親が失踪して以来、母親の桐子と二人暮らし。最近、お母さんに新しい恋人ができて複雑な気持ちになっている。さなは目覚めるとフェリーに乗っており、自分にかんする記憶がなくなっていた。彼女は船内で出会った女性、透子の家に住まわせてもらうことになる。 二つのストーリーは独特な構造を持つ一軒の同じ「家」の中で進行する。これはいったいどういうことなのか?映画史上、誰一人として思いつかなかった、特異で甘美な室内劇。

「わたしたちの家」に投稿された感想・評価

MrBigMouth

MrBigMouthの感想・評価

3.5
PFFアワード2017のグランプリを取ったって事で楽しみにしていた映画なんだけど、知り合いがメインの役で出ててビックリ。

大きなドラマも無く、物凄く静かな展開なのに、終始集中してみれたのは、この映画の序盤から出てくる謎が凄く魅力的だったからってのと、後はこの映画の温度って言えばいいのかな?それが、集中を促してるようにも感じた。
好みの映画だったな。

ただ、正直終わった瞬間、えーっ!!!ってなったのは事実で、陸が見えない海に放り込まれた気分ではあったかな。笑
けれども、終わった後も陸を求めて、ずっとそのことばかりを考えちゃってて。
まんまと術中にはまってしまってる僕です。笑
パンフレットまで買ってしまったし。笑

さて。
陸に辿り着けるだろうか。
結構謎は謎のまま終わり。多分本人もそう言っていたけれど起承転結で話がどうとかいうところにはあんまり重きが置かれていないんだろうな。
綺麗な女性たちの爽やかなシーンもありつつ終盤はちょっとホラーチックでハラハラするとこもある。黒沢清監督が好きなのも分かる…かも
映像の空気感とか雰囲気が邦画ならではの良さが凄くある気がする。
さすがPFFグランプリ作品

清原惟監督は黒沢清監督に師事しているということでなにか良い意味で異様な、おかしな雰囲気を漂わせてる映画だった

やっぱりそこには間違いなく2つの世界があった

上映後、清原監督とホンマタカシ監督のトークショーがあった

「映画の面白さはストーリーではなく観た後に1シーン印象深ければ面白いんだ」

というお話にひどく共感した 濃密をありがとう

言葉で表現できない映画の質感も永遠のテーマだった

私はPFFに憧れを抱いている

映画を研究、実験しながら近づけるように進んでいきたい。

清原監督がとても可愛いらしい方でトークショー中ずっと見つめていられるほどの素敵な表現者でした!
smmt705

smmt705の感想・評価

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すごく可愛い!年齢的なものではなくて、女の人の持っている素朴なお茶目さが、映画にまとっている。部屋の隅々に、いたずらっぽく。
もやし

もやしの感想・評価

4.4
東京芸大の卒業制作作品だそうで。
すごい人がいるもんだなあ。



かなり芸術寄りの作品ですな。
絵作りがスタイリッシュで見てて面白い。


結構変わった設定で。
一組目はある親子。二組目は記憶をなくした女性の面倒を見る女性。
同じ家に住んでるのだが、それぞれに接点は全くない。そして住んでる時期が違うわけでもない。
むしろ全く同時代で生きていることがわかる。
パラレルワールドって言うんだっけこういうの。
そして不意に何かが交錯する瞬間がある。



沢山の謎がばらまかれ、その謎の答えは一切説明されない。



まあ、その家での生活を淡々と味わう感じかね。
結構魅力的な人間関係で。面白い映画ですよ。
妙な切なさがある。
hamada

hamadaの感想・評価

3.5
趣味じゃないけど、いい映画だった。家とか喫茶店とかの撮り方にオーッ!ってなったり、透子役の人がめちゃくちゃいい顔してるな~とか思いつつ、障子のシーンは別に…という感じでした。。。久しく「じゃんけん」してない。
lisa

lisaの感想・評価

3.8
確かにホラー演出はあるけど、不穏より不思議が勝つなぁ。
ほんとに序盤の方は過去と現在が徐々に進んでってどうにかなるもんだと思ってた。まさか同時平行してるとは…。この、次元が複数ある世界観について何の法則も説明されず、淡々と進んで行くところにすごく魅力を感じる。全てが不透明。さらに、ありそうでなさそうなヘンテコな家と、都会なのか田舎なのか分からない街と、役者の棒読みがSF感増してる。
父が帰ってきたと思い2階にあがったセリは何を見て「ちがう」と言ったのか。なぜ敵だと思ったのか。たぶん男は住んじゃいけないんだろうなぁこの家に。父は絶対帰ってこないし、母の恋人もここには住めない。わたしたちの家だもん、それだけは分かった。
14歳の少女がときおり年頃なひねくれを覗かせつつも、母と2人で平穏な暮らしを送っている。少女は父親の存在に強くこだわっているが、彼はどこへ行ってしまったのかもうここにはいない。ある時、母が再婚の意思を少女に告げる。素直に受け入れることができない少女は父との思い出の品であるらしい季節外れのクリスマスツリーを背負って家を飛び出し、父との結びつきをにおわせる海が見える丘へと向かう。家の中では壊れて点灯しなかったはずのツリーの飾りが丘の上で光る。
もう1つ別のドラマがある。フェリーの上で、記憶喪失になってしまったと言う女と少女が出会う。少女は女を自分の家に招いて、その日から2人の共同生活が始まる。少女は働きに出て夜になると帰ってくる。女も働こうと喫茶店の仕事の面接を受けてみるのだが採用されない。その喫茶店で女は人違いで声をかけてきた男と知り合う。少女は家では子供用の古着を繕っており、女もそれを手伝う。少女はいつも決まったものしか口にせず、人目をはばかりながら仲間と会い、何かの計画を立てている。少女の留守中、少女への脅迫めいた電話がかかってきて、女は怪しむ。ある夜、少女がずぶ濡れになり疲労困憊した様子で帰ってくる。続いて喫茶店で知り合った男が、女を訪ねてきたと言って出し抜けに家の中に入ってくる。色をなした少女が秘密の計画を隠し立てする様子で狙いは分かっている、出て行ってくれと男に言い、男をかばう女との間で押し問答になる。突然家の中が真っ暗になり、男の姿が見えなくなる。

今作は別々の2つのドラマを同じ時間、同じ家の中で繰り広げてみせる。何かしら過去を追悼するような趣のあるこの物語にはいくつもの謎が含まれており、それらが今作の求心力の1つでもあるのだが、最後まで解明されることはない。それよりも今作が目指すのは、2つのドラマがその境界を越えて互いに及ぼす作用を示すことにあると思える。そしてその働きを担うことになるのは、世界に対しまだ手探りの状態にあるといえる思春期の少女と記憶喪失の女である。
不思議な映画であった。

ひとつの家をふたつの次元に生きる女たちがSHARINGする。女と家、という主題は、つい封建的家父長制みたいな概念を想起させるが、そんなお堅い映画ではない。映っている人間がみんな幽霊的に見えた。
シネフィルによるシネフィルのための映画。これを観て構図が、カットが、切返しが、とnoteに1000字レビューを書ける者だけがシネフィルを標榜していい。私はまだまだ、俳優が、演技が、ストーリーが、という部分でしか評価できないのでファッション映画好きです。
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