Hally

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のHallyのレビュー・感想・評価

3.9
"報道の自由"

何故 スピルバーグはこの作品を今年のアガデミーのために急ピッチで作ったのか。どうしても今年じゃなきゃダメだった。"いま"訴えなきゃいけない、示さなきゃいけないメッセージがある。

政治学を専攻する学生として絶対見なきゃいけなかった作品。といっても映画とドラマばっか見て真面目に勉強しているわけではないので、ついていくのが辛かった。見落としてる部分がいくつもあると思う。報道の自由について、政府と報道機関の関係性、女性蔑視問題、色々な問題が落とし込まれてる。専門的な内容ながらも皆が見れるように映画的面白さもしっかりしてる。この辺りはさすがスピルバーグだ。テンポの良さ、特に終盤の展開の畳み掛けは凄い。また名台詞がバンバン出てくる。いちいち震える。政治学、世界史の知識があればより楽しめるがそんな知識が無くったって平気。

トム・ハンクス、メリル・ストリープの2人はやはり流石だ。メリル・ストリープはハリウッドの反トランプの代表格なのでトランプに「最もハリウッドで過大評価された女優」と批判されてた。同時にこの報道を取り上げた番組で松本人志も同調してたが、これを見てもそう思うなら物事の評価が出来る方ではないと思うのでさっさと辞めたほうが賢明だろうし、松本人志はもう映画作らないほうがいいだろう(個人的意見)。

これは"アメリカ"に限った話だろうか…。偶然にもいまの日本の国会では朝日新聞が報じたスクープによって政権最大の危機だ。間違いなく"いま"だろう。
Hally

Hally