Hally

愛がなんだのHallyのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
4.7
"好きになって、ごめんなさい"

感情をぐちゃぐちゃにされた。ここまで心の整理がつかずレビューし難い映画は経験したことない。共感を飛び越えてもう"わたしの"映画だったから。

"好きになって、ごめんなさい"と実際に言葉に発したことがある。叶わない恋だって分かってて平気で2年 3年片思いをし続けた。仲良くはなるがいつのまにか男女の関係にならないところまでいってしまう。努力と時間がやっと彼女を忘れさせてくれたのに、あらたに恋した人にも同じ過ちを繰り返している。今、正に。なんならその子に"幸せになりたいね"なんて漏らしてる。自分を偽って格好つけて"早く幸せになってね"なんて綺麗事を吐いてる。本当は自分が幸せにしてあげたいくせに…。

そんな私は格好の餌食になった。この映画の…。
テルコみたいに尽くしてしまうし(何が悲しいか彼女ほど踏み込めないが)仲原のように好きな人に利用される事が自分の存在価値だと心の底から思ってる。ただふとした時に寂しくなってキツくなって自分の馬鹿さ加減に心底絶望する。"もう諦めよう"と何度思ったことか。でも彼女の笑顔をみたらそんな覚悟はいつも塵となって消えてしまう。"愛"の存在は人それぞれだろう。それが自分を生かすモノにも殺すモノにもなる。今の私にとって"愛"は生かすモノだ。全てになり得る。天才にも秀才にもなり得なかった自分にとって"今"を生きる意味になってる。心の奥底で"いつか"を望んでるから。

終盤テルコと仲原は違う答えを出す。でも間違いなくテルコは仲原の思いを理解できるし、仲原もテルコを理解できる。ほんの些細な違いが異なる道に進ませた。私が今、歩いてる道はテルコと一緒だ。諦める勇気なんてないし、彼女を好きな自分ならまだ認められる。彼女の為なら自分の心ぐらい幾らでも傷つけられる。その隣に私がいなかったとしても…。愛する人である以前に大切な友達だから。彼女の幸せを心の底から願ってる。とにかく心にきたのは彼女を思い身を引いた仲原には変化が起きたから。あの変化を"今"の私には起こせない。もう感情はボロボロだ。

中学生の時から今 大学生になってもなお"愛がなんだ"と思ってる。心の整理がつかない状態で拙い語彙で綴ってみたものの余計 混乱を引き起こす文章が浮かんでる。きっと何度見てもこの映画に関してまともなレビューが書ける気がしない。感情が溢れて収まらない。こんな状態にさせてくれる映画には中々 常人は出会えないだろう。誰がなんと言おうと、どう酷評しようと、どう論理的に批判されたとしても私にとっては大傑作であり"わたしの"映画だ。
Hally

Hally