インド映画264本目。
こちらも本国で配信されてすぐに見ました。
あるいは英語字幕のDVDかも。
感想、後で追記します。
以下、IFFJ2017で『 フライング・パンジャーブ』の邦題で劇場観賞した時の感想です。↓
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インドのパンジャーブ州は薬物汚染が酷い、ということでそれと戦う人々の話です。
ヤク中のロックスター、ビハール州から農業労働者として出稼ぎに来て、偶然大量のヘロインを手に入れてそれを売って夢を叶えようとする少女、弟が薬物中毒になった麻薬取り締まりの部署にいる警察官、薬物中毒の治療の専門医のそれぞれの立場での懸命の努力を描いています。
この映画を見るまではパンジャーブ州の薬物汚染が凄まじい、ということは知らなかったのですが、映画のつくりは芸術性も高いものの、ちゃんとした教育映画。雰囲気のあるノワールが得意なアビシェーク・チョーベイが監督で、いつも通りの雰囲気のある暗い画面と素敵な楽曲(笑)。
役者さんは随分と売れっ子の実力派を揃えていますが、それぞれの役者さんがちゃんとはまっています。
企画として成功しているだけじゃなく、実際に社会問題としても大変なんだろうと思わせる力の入り方。
カリーナ・カプールは『きっと、うまくいく』では女医の卵でしたが、本当に女医役がはまっています。
バラバラだった四人の行動は次第に一点に集約されていき、ラストの締め方もさらっとしていながらも見事でした。
ロックスターはシャーヒド・カプール、農業労働者の少女はアーリア・バットが演じているのですが、二人とも普段とはまるで違った役柄。2度目の共演です。
ロケ地はパンジャーブ州のアムリットサルとムンバイがクレジットにありました。『ハッピーただいま逃走中』に出てくる二つの都市の一つですが、この映画にも越境する物体が出て来ます。
これ以上書くとかなりネタバレになるので控えます。
重い映画でしたが、いい作品でした。
(パンジャーブ州、薬物汚染との戦い 2017/10/14記)