DJ薄着

心と体とのDJ薄着のネタバレレビュー・内容・結末

心と体と(2017年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

日常にある本当に些細で一瞬の快、不快を捉えて離さない映画。会話のうまく噛み合わなかった間、陽の眩しさ、パーソナルスペースへの侵入、テーブルに落ちた塩(なんでスポンジで拭くんだ)、やきもち。敏感で臆病なシカのモチーフがぴったり🦌自分も今夜は鹿になる夢見たいな。
脚本と映像、俳優さんの演技、BGM。映画を分業して作るとき、言葉で伝え切れないはずの感覚を、どうしてこんなふうに映像にできるんだろう。お互いを信頼しあっていないとこんな映画撮れないと思う。
途中エンドレがキモくならんかハラハラした。すごい踏ん張ってた感じある。女医の人に逆ギレしてたのと、空気マット踏んづけながらクソッタレって呟いてたのと、私のことを怯えなくて大丈夫→素晴らしかったのセリフ笑う。今回が初演技ってすごすぎんか?
2人とも心と体に生きづらさを抱えていても、社会的にこうじゃなきゃダメみたいなものは森では関係ないよね、2匹だけだし。森の中、夢の中で一番自由だった2人が、現実でも休まる場所を見つけられて最高。死ぬほどあなたを愛しているって言った瞬間ワー!って声出た。自分にはエンドレにとってセックスがゴールになっていたように見えてしまって、マーリアが自分から手を握ってたのすごくよかったけど、2人の少しのズレを感じて少し寂しかったな。翌朝のパンクズ拾う描写も若干不吉だった。いい関係が続くといいな。
エンドレが面接してる時、ゴミの焼却場にいるおじちゃんってすごく深くて優しい目をしてることを思い出した。たくさんのものの最後を見届ける送り手のような人たちだよなぁ。
2人とも会話が一方的なところがあって、相手のいうことを上手く受け止められないところが側から見てると愛らしい。リストカットするときは、バカバカやめな???って思わず独り言してしまった。
日差しに当たらないように足をスッと引くところと、2階から1階を見下ろすところ、歩道橋みたいなところで立ちすくむところ、マッシュポテトを掴む、塩胡椒🧂やレゴで理想的なやりとりを練習する、検査してる部屋の電気がついたり消えたりしているのをカメラが横にスーッと移動していくときのカットめちゃくちゃよかった。映像全部完璧じゃないか???
CDショップで試聴した音楽一発目笑った。
最高、全員見て。