カタパルトスープレックス

ラウンダーズのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

ラウンダーズ(1998年製作の映画)
4.1
『テキサスの五人の仲間』を観たついでにポーカー映画をもう一本。そう、1998年に公開された名作『ラウンダーズ』です。

舞台はニューヨーク。法学部で学ぶマイク(マット・デイモン)と刑務所を出所したばかりの親友ワーム(エドワード・ノートン)を中心として話がすすみます。マット・デイモンはポーカーから足を洗おうとするのですが、借金でドツボにハマるエドワード・ノートンを見捨てることができず...という話です。

まず、若きマット・デイモンとエドワード・ノートンがいい!典型的な好青年を演じさせたら若いマット・デイモンほど適役はいなかったですよね。エドワード・ノートンが本当に開花するのは次の『アメリカン・ヒストリーX』と『ファイトクラブ』だと思いますが、本作でもその片鱗をみせます。

この映画のクールなところがボクは好きなんですよ。ポーカーをプレイするように冷静なんです。間違いなくエンターテイメント作品だし、ハラハラドキドキします。でも、ハリウッド的な大きな盛り上がりはないし、完全なハッピーエンドともいえない。クールに終わる。

ポーカーはギャンブルというよりも頭脳ゲームです。そこが同じカードゲームのブラックジャックとの違いです。「ワールドシリーズオブポーカー」が毎年開催されてスポーツチャンネルESPNで放映されます。ポーカーフェイスというくらい、感情を出してはいけない。クールにならないといけない。麻雀のように強い組合せを作ればいいわけではなくて、強い組合せが勝てるわけでもない。そういうポーカーの特性をこの映画はよく表していると思うんですよね。