かなりホラーを狙った演出が目立つ作品。これでもかというほどに、恐怖感を煽るシーンが入るのだが、その実、あまりそれを感じないのは、殺人事件を中心に置いた、物語の流れからなのだろうか。家にまつわる因縁も、途中に祈祷師なども出てきて、物語に味付けするのだが、やや過剰な感じもする。基本的にはタイトルでもすでにネタばれしているように、時間をめぐるタイムトリップものなのだが、その過剰なホラー的演出のため、自分としては最後の伏線の回収もそれほど決まっているとは思わなかった。
だいたい殺人事件のあった家が25年たっても、そのまま事件当時のまま残っているというのが、まずツッコミたくなるところだったし、やや設定にも無理があるような感じがした。ホラー的な演出は抑えて、単に時間をめぐるタイムトリップものにしてもよかったのではないか。元ネタは、ベネズエラの映画だというが、ベネズエラでつくられた映画自体観たこともないので、そちらのほうに興味が湧く。
