鰯

あさがくるまえにの鰯のレビュー・感想・評価

あさがくるまえに(2016年製作の映画)
4.3
一晩のこと

少年シモンは、友人とサーフィンに出かけた帰りに交通事故に遭う。機器を外して生きることが難しい状況で、両親に臓器移植の提案がなされる。

碧い映像表現にのめり込む。没入しすぎてちょっと酔いそうなくらい。さまざまな青色で魅せてくれる。青から黒への転換も綺麗。ピアノで奏でられる音楽もマッチしてました

予告編から受けた印象と話はかなり異なる。特定の人物の心情変化を深く描くよりも群像劇のよう。そのためか、序盤は人物関係の把握に手間取る。言葉は少なく、映画的な泣けるセリフも劇的な展開もない。奇跡か何かが起こってポジティブに転換するわけでもない。笑える場面も特にないためしんどさもあります...それでも良かったんだよなあ
病院の人々の描写が非常に優れていると感じました。患者思い、の一辺倒でなく様々な背景があって、経験や知っていることも人によってバラバラ。新米の助手?で出て来た女性の視線が戸惑いと好奇をうまく表していたように感じました
鰯