この作品は基本めちゃめちゃ胸糞な内容だけれど秀作。
冒頭から児童養護施設の教師達による、子供達への虐待シーンが続くのには、正直気分が滅入る。
特に校長は最悪なサイコ野郎で、そこら辺のホラーよりも恐怖感を覚える。
実話を基にしている映画とはいえ、2時間のほとんどを子供達が酷い目に遭い続ける。
子供達の可哀想な姿をこれほど長い時間観させられたことがあっただろうか。
観ているこちらもトラウマになりそうだ。
ずっと観てて辛いんだけど、そんな中でエリックの弟を思いやる優しさと、エルマーの兄を思うがための勇気が素晴らしく、この二人の兄弟愛には目頭が熱くなる。
それと子供達の演技がとにかく素晴らし買った。
【ネタバレ】
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ラストは少々感動的ではあるが、延々続いた虐待シーンが重すぎて少々の感動では取り戻せない。。
そして一度施設から去った女性教師(もっと早くこの施設の内情を世間に知らせるなり、訴えるなりできなかったのかなとも思う)の存在と検査官のハートマンが神に見えた!
この作品の唯一の救いは、エンディングでの車の中で笑い合う兄弟の姿。。
と思いきやエンドロールに「実際にこの養護施設で過ごした子どもたちは、抑うつや不安症を抱えて生きている」と流れる。
現実は、この悲惨で壮絶な施設で過ごした子供達の多くは、幸せになることなくその後の人生も狂わされ続けてるのだと思うと胸が苦しい。。
なので、多くの子供達には“いい日”なんて待ってやしなかったんだよね。。。