Yukiko

リュミエール!のYukikoのレビュー・感想・評価

リュミエール!(2016年製作の映画)
5.0
2019年6月16日
『リュミエール!』2016年フランス制作
監督、ティエリー・フレモー。

リュミエール一家の父・アントワーヌは肖像画家
だったが、ダゲレオタイプのカメラを手にし、
写真館を開業した。
息子の弟の方、ルイは父の仕事を手伝い、感光剤や
写真乾板の研究・改良を行った。
ルイの研究が評判になり、父アントワーヌはリヨンに
写真乾板の工場を開設。
更に、1890年頃にルイが開発した乾板感光剤が大ヒット
した。

1891年、アメリカでトーマス・エジソンが開発した
ものはキネトスコープと言い、映画を上映する装置だ。
撮影機の方はキネトグラフと言って、キネトスコープ
より先に、同じくエジソンが発明した。
だが、スクリーンに映写されるのではなく、箱の中を
のぞき込む形になる。
1893年には、アメリカ初の映画スタジオ「ブラック・
マリア」を設立し、キネトスコープ用の白黒フィルムを
制作しはじめた。
マンハッタンやブロンクスにも新しい映画スタジオを
開き、約1200本のフィルムを制作した。

一度に多くの人が鑑賞できるスクリーンに投影される
形の映画(シネマ)は、リュミエール兄弟による
「シネマトグラフ」の発明(1895年)になる。
(以上、wikiから)

1895年12月28日パリ。
フランスのルイ&オーギュスト・リュミエール兄弟が発明
した“シネマトグラフ”で撮影された映画が映し出される。
工場から出てくる人々を撮影した『工場の出口』が
世界で初めて有料上映された。
全長17m、幅35mmのフィルム、1本約50秒、
現在の映画の原点ともなる演出、移動撮影、トリック撮影、
リメイクなど多くの撮影技術を駆使した作品は、その当時
の世界中の人々を驚かせ興奮させた。
また『ラ・シオタ駅への列車の到着』では、カメラに向かっ
てくる汽車を見て観客が大騒ぎしたという伝説を産んだ。
これらが当映画の冒頭に映し出される。

当映画は1895年から1905年の10年間にリュミエール兄弟
により製作された1422本の中から選ばれた、108本から
構成されたものである。
1本50秒、計90分である。無声映像。白黒。
映像は4Kデジタルで修復され、ナレーション付き。
122年前の作品である。
(以上『リュミエール!』HPから抜粋)


リュミエール兄弟はリュミエール協会を立ち上げ
世界中にカメラマンを派遣、世界各地の映像を撮った。
これらの映像もこの映画で流される。各1本50秒。

その後、リュミエール兄弟はシネマトグラフの特許を
パテ兄弟に売り渡し映画事業から撤退する。

1902年、パテ兄弟はリュミエール兄弟から映画関係の
特許を取得し、スタジオ用カメラの改善や独自の
フィルム・ストックの製造を開始した。
パテ兄弟社は、先進技術を使った映画撮影機器、
パリ東郊に建設した現像工場、マーケティングと
効率的な映画配給によって世界の映画市場のシェアの
多くを占めた。

1907年、リュミエール兄弟は世界初の実用カラー写真
「オートクロム」を発売。
(以上、wikiから)


1900年前後の当時の服装、馬車、自転車や催し物
などが豊富に映し出される貴重なフィルムの数々。
50秒だけの長さでありながらも、構図に拘り、構成に
拘り、次第に演技するまでに至った流れが面白い。
我こそはと、撮影カメラの前をわざと横切る人がいたり、
笑えるコント映像を作ったり、シネマトグラフで
できる可能性をいろいろ追求したのかな。

それらが今、私達が観ている映画と繋がっていることに
とても感動する!

彼らの姓、リュミエールはフランス語で「光」を意味する。
Yukiko

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