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リングのearlgreyのネタバレレビュー・内容・結末

リング(1998年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

 ダビングして人に見せれば自分は死なずに済むってチェーンメールみたいな設定だけど、よりたちが悪いのは「ダビングしないと死ぬ」という情報が添えられず呪いだけが伝わっていくところ。
 サイレントキラーのような怨念。未知の伝染病に似ている。

 人が怖い系の結末とはいえ、浅川玲子は最後まで一抹の良心を備えた描き方をされていると感じた。
 無差別に赤の他人を犠牲に選ぶことはせず、自分の父親に対しても正々堂々と「お願いがあるの」と切り出し、息子を守るためだと説明していた。
 おそらく騙し討ちのようにビデオを見せることはなさそう。娘と孫がなにかに巻き込まれていることを察していた父親は、たぶんこのあと身を差し出すんだろう。
 すべて承知の上で幼い子供のために母と祖父が、呪いのルールに巻き取られていくって考えたら、こっちの結末の方が確かにいいな。
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