のこ

英国総督 最後の家ののこのレビュー・感想・評価

英国総督 最後の家(2017年製作の映画)
4.1
英国からの独立を控えていた1947年のインドを舞台にしたドラマ…
歴史が変わる激動の中 暴動 爆破 人々の不安がマックスになるが~
主権譲渡のためにインドを訪れた英国の総督マウントバッテン卿(ヒュー・ボネヴィル)のインドを愛する心と支える妻エドウィナ(ジリアン・アンダーソン)のインドへの献身さは~観る側に二人の誠実さと信頼感が十分伝わって来る。
歴史の映画ですがそんなに重くならず、使用人のインド人青年ジートと令嬢秘書のアーリアの宗派を超えた恋、2人のロマンスもあっていろいろ楽しめる作品に.

また監督も1947年のインド・パキスタン分離独立を現地で体験した祖父母を持つグリンダ・チャーダ監督がメガホンをとり ダンディーな総督役を「パディントン」のヒュー・ボネビルが困難に立ち向かうけど悲壮感を感じさせず見事に演じ 気品ある凛々しい妻役をジリアン・アンダーソンが素敵。

宮殿のように豪華な総督の邸宅では、ヒンズー教、イスラム教、シーク教など500人が使用人として階下で働き、マウントバッテン卿と家族が暮らす2階では、政治のエリートたちが、独立後に統一インドを望む多数派と、分離してパキスタンを建国したいムスリムたちとに分かれ、連日連夜の論議を続けていた。
自分の好きな方に行きなさいと指示がありインドかパキスタンかの選択に戸惑う人々!
宗派の違う恋人は切ない選択に~
そして インドとパキスタンをどこでどう二つに分けるかが重要になって来る。
すべては 冒頭の~チャーチルがすべて決めてしまっていた!そのように実行するための英国総督、人々に愛されたマウントバッテン卿!
それでも 全力でインドのために尽くした誠意は心打たれた 彼のお人柄!
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