字幕版を鑑賞。
とにかく、ダイアン・クルーガーが凄まじい。
突然のテロにより夫と幼い息子を失った彼女が、絶望にのた打ち回る姿はあまりにも壮絶。普段、映画の登場人物には感情移入しない方だが、この映画では彼女の悲痛さがスクリーンからビンビンに伝わってきて、観ているのが辛くなってくる。
だから、彼女の最後の「決断」についても、その是非を問うよりも、それ程の喪失と絶望を抱えた人間にとっては無理もない選択に思えた。そして、ヘイトクライム(に限らないかもしれない)が被害者本人だけでなく、周囲の人々の精神をも破壊する行為なのだと改めて思い知らされた。