このレビューはネタバレを含みます
"少年が消えた"という事実に直面する周囲の大人たちが描かれる。
子を産んだことを後悔する実母、体裁はがり気にする父親、娘を邪険に扱う祖母、少年を捜すボランティア、警察…周りのすべての大人たちから劇中、一言も少年の安否を気遣う言葉はなく、男の子への救いは一片もなかった。
容赦ないロシア作品
【追記】
冒頭でFacebookやApple製品を使いこなしていた母親は、ラストではウクライナ紛争のニュースを流しつつ"ロシア"と書かれたジャージでトレーニングを始める。
ロシア的人生への達観を垣間見えつつ、視点は違えどこれはロシア版"誰も知らない"なのではないかと思った。