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女王陛下のお気に入りのbonjuiceのネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

何も知らずにたまたま見たけど、めっちゃ好きなタイプでしたー。
大人計画とかナイロンとかにも通じるなんというか人間のアレな感じを見せつける、知的なブラックユーモア。
下品なとこも結構ありますがなんか知的なんよなー。

8つ?の章立てになっていて、章タイトルはセリフから引っ張ってるんですが、その章全体の象徴でもあるという(もう一個ぐらい別の意味もありそうな)。

基本はエマストーンのピカレスクもの。でも主演はオリヴィアコールマン。彼女たちとレイチェルワイズの3人の女性の演技が最高。てか顔ね。映画は顔の演技大事。オリヴィアコールマンが音楽を聴いて喜びから絶望(怒りとか嫉妬とか寂しさとかないまぜの)へと表情を変えるシーンが2回くらいあるねんけど、すごくシームレスでええのよね。
ネットを見てると、彼女演じるアンがダメなやつとして書かれてるのが多いけど、そんなにダメという感じはなく、孤独の中で戦いつつも支えを欲してるという人間らしいというか愛すべきキャラクタだったと思う。
エマストーンは野心的な役は似合うね。最初っから全部計画通りって感じがもっとでてもよかったような(でもエマストーンは主役ちゃうしな)。
この二人のラストシーンはすごかったなー。あの長尺シーンのざわざわする感じはざわざわしたよ。映像と音楽との関係もざわつかせた。音楽は全体的によかったな。
レイチェルワイズはダンスシーンがめちゃ笑えた。あと服がおしゃれ(これは三人ともやけど)。彼女の落ちぶれっぷりがよいので、どうせなら娼館で働いて欲しかった(役者的にNGだったのかな?オリヴィアコールマンとの絡みのシーンや泥風呂シーンもヌードっぽいところが一切なかったから)。いや、でも描かれてなかったけど働いてる気がする。あーでもあれか、働いてたならもっとギラギラ復讐するか。最後の最後の潔さはなんか格好よかったな。彼女は本当に彼女なりに国のことを思っていたのかもしれんなー。

いやーでもおもろかったなー。
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