品があるのに腹黒い、女だてらに出世欲と陰謀にまみれた潔いくらいゲスでユーモアに溢れた宮中絵巻。 大奥みたいで とても面白かった。
女優3人三つ巴の闘いは見事で、それぞれのキャラクターを、それぞれが完璧に演じて、誰か1人違ったら この面白さは出なかったんじゃないかなぁ。 女優陣に対して男性達の使われ方が滑稽。
主演女優賞のオリヴィア・コールマンは初めて知ったのですが、彼女の清々しいまでの怪演がとにかく素晴らしかった。 キンキン声でワガママで、器量も裁量も持ち合わせず、時に高慢で甘ったれで癇癪持ち。 子供を17人も失って痛風も痛いし憐れな部分もあるけど、「分かってんの？選ぶのは私なのよ」と女王たる絶対的な権力をちゃんと分かっていらっしゃる。 一人で何役も担ってるみたいに色んな顔を見せて圧巻だった。
アカデミー賞のスピーチでは、お茶目で飾らない人柄が見えて、素顔は魅力のある女性ですね。 そして出し惜しみしないエマ・ストーンが潔くて、ますます好きになった。
