してちゃん

ザ・スクエア 思いやりの聖域のしてちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

フレンチアルプスの直後に観たのですが、
だいぶサービス要素が増えた印象でした。
フレンチ〜の固定カメラ長回しの生っぽい時間軸の中での人間や空間の切り取り方がすごく好みだったので、その特徴が薄れたのはちょっと残念でした。より一般的な構図、カットワークの比率が上がった印象です。もちろんその分テンポ感や見やすさ、ドライブ感は増しています。

人物の言葉やリアクション、細かな動作もフレンチ〜と比べると少し抽象的で、戯画化された気がします。
美術館の中の人、取り巻く周囲の人、作品群の見せ方はすごく面白く、良さも悪さも鋭く捉えていて流石。終始ニヤニヤ、時に爆笑。楽しいです。

モンキーマンはほんとに怖くてストレスフルで良いパートだった反面、主催側が全然止めようとしないわけがないのに、、という違和感が気になりすぎて微妙な気持ちで見てました。ここだけファンタジーてのは全然アリですが、全体のリアリティや前後の文脈的に急にそうは見れない流れだったので、どう見て良いのかわからなかった。

ざっくりいうと純度が高いフレンチ、に対してスクエアはお楽しみ盛りだくさんだけどその分なにかが薄まった、という印象でした。

あと作中作品の「ザ・スクエア」作るシーンがめちゃ気持ちよかった!ブチ切れ少年の演技最高!