このレビューはネタバレを含みます
トータル的には面白いです。
日頃、人が蓋をして見ないふりしてる、後ろめたい部分をチクチク刺激してきます。
アートとは?
わかったフリしてみんな、フムフムしてるけど、このハンドバッグを額縁に入れて展示したら、それはアートなのか?
面白がって見ているそれは、こちらにとってはアートまたはショーかもしれないけれど、パフォーマーとされているその人は、「演じて喜ばせたい」と思っている訳では無いかもしれない。
例えばオランウータンを演じきった彼は、リッチな美術関係者たちを喜ばせたくてオランウータンをやっているのではない。
オランウータンとして生きている。
でも、あの食事会で余興として呼ばれた時、どんな風にコミュニケーションをとって彼をあそこへ呼び、セッティングすることができたんだろう?
慈善とは?
家族とは?
教育とは?
仕事とは?
いかに人間は利己的なのか、というメッセージが強かったです。
日本でとはアート事情がまた違うし、物乞いやホームレスもあんなに堂々とできる国ではないから、日本人にとってはそこも衝撃だったな。
個人的には、主演のクレス・バングがセクシーでうっとりでした。