前から清野菜名が好きなので、おそらく記憶の片隅にこの作品のことが残っていて、
いつか覚えてないけどHDDに録画していたものをようやく鑑賞。
マーベル作品やスター・ウォーズとかの超がつくほどの大作とかは例外として、
いつも映画を見るときは事前情報をできるだけ頭に入れずに見るようにしている。
本作も漏れなくその作品群のうちの一つ。
まさか身体障害者、そして性を通しての愛の物語だったとは。
しかも小池栄子や岡山天音・余貴美子まで出ていたとは。
生まれつき身体障害者の主人公は性に貪欲。
「僕らだって性に興味がある」ということを講演などによって
世間に広める活動をしている。
ある時ひとりの女性が現れ、そんな生き生きと生活している主人公に惚れる。
二人で愛を育むことによって、こんな自分たちでも幸せだということを
証明していくお話。
主人公は身体障害者、そしてこの女性は人格障害。
パーソナリティ障害ともいうのか、要はほかの人々と比べて
著しく性格に偏りがあり、浮き沈みも激しいという病気。
さらにこの子は風俗嬢と言うこともあり、さすがの主人公も最初は戸惑うが、
徐々にそのまっすぐさというか自分のことを一番に考えてくれ、
尊敬してくれるこの子に自分も惚れていく。
しかしそんな二人がために、日常の生活もままならないことが多く、
特に人格障害の子が想像以上に難しい性格だった。
自分が今まで関わってこなかっただけで実際にいるのだと考えた時、
僕にはどう接していいかすら想像ができなかった。
でもこうやって映画のテーマの一つとして少しでも知ることができれば、
接する機会があった時ほんのちょっとでも理解できるのかなと。
見ていて心が苦しかった。
映画の中では描かれていた行動が必ずしも正解ではないと思うし、
むしろ正解なんてどこにもないからこそどうにもならないのでは?と
ある種の絶望さえ感じた。
でも「こういう人たちもいる」ということだけでもしれたからこそ、
考えるきっかけになるのかもしれない。
また一つ、自分のちっぽけさを感じた。
主人公と女性二人が目指した完璧な革命。なんて壮大な世界なんだと
羨ましくも感じた。