サイタマノラッパーならぬニュージャージーノラッパーってとこか。
フリースタイルバトルが流行りな昨今、日本ではラップって誰かを倒すものだと思ってる人もいるのでは?
本作でもトップオブザヘッドな感じでバトルするシーンこそありますが、パティの目指す所はバトルをして誰かを負かすことではなく、ラップによって自分の人生を良きものにすること。
それまでのセルフボースティングではなく、自分の人生をリリックに乗せた所から動き出す感じがアツい。
バスタードの話をもっと観たかったというのもあるけど、そこはサイドストーリーをアレコレ妄想するのも楽しい。
所謂カルチャーとしてのヒップホップムービーとは若干違うとは思うけど、もっとカジュアルな音楽の手法としてのラップムービー。トラックもラップも結構近年の流行りが反映されているんじゃないかと。“トラップ”というワードが普通に出て来たりするし、小手先でラップを題材にしてるわけではない作品。