さとし

バンブルビーのさとしのレビュー・感想・評価

バンブルビー(2018年製作の映画)
3.8
こんなに面白いのならもっと早い段階fで見れば良かったです。「スパイダーマン スパイダーバース」と同じくらい良かったです。

なかなかこの作品のようにSFアクションとテイーン向け青春映画を融合させた作品はなかなかないですね。しかも作品の質が落ちていないです。若干長くは感じましたが、この作品は「トランスフォーマー」シリーズ史上最高の作品であり、2018年に全米で公開された映画の中では見逃してた人が多かった良作です。

マイケル ベイ作品とは明らかにアプローチが違います。派手な爆破が焦点にあるのではなく人間の温かみだったり家族愛だったりがテーマですね。「ターミネーター2」にも通じるものがありますね。何と言うか機械というか地球外生命体であるバンブルビーが人間の心に触れる事によって徐々に変化していくと言う話はどこかで聞いたことありますね。そんなありきたりなテーマの作品と「ブレックファースト・クラブ」のようなハイレベルな青春映画を合体させた作品です。

あと、サントラがとにかく素晴らしいです。ちょっとエンドロールは残念ながら80年代ソングでは終わらなかったのが残念ですが、全編に渡って素晴らしい名曲の数々が散りばめられています。

「トランスフォーマー」作品なのに、アクション要素が一番弱いのは珍しいです。監督のトラヴィス ナイトというと「クボ」の監督として知られていますが、このような作品を作っていただいたのは嬉しいです。ヘイリー サインフェルドは「トウルー グリット」とはまた違う雰囲気となっています。彼女の演技こそがこの作品の心臓部です。母親と実の父親のことで喧嘩になるシーンもお見事です。あとバンブルビーを復活させるために銃を使って心臓を再び
動かすというアイデアは良かったです。

隣のオタク少年もいい味出していました。あとバンブルビーが敵役の女の子の家にいって復讐するシーンも良かったです。

とはいえ、ラストでカマロが出てきた時に作品が台無しになったという人の声も多く聞かれます。私はさほど気にならなかったです。それから、全体的なペース配分も若干きになるところで、ちょっといろんな要素が長めでした。青春モードになったらそればっかりだったり、必要以上に長かったです。

でも、チャーリーとバンブルビーが初めてお互いの名前で挨拶をする場面なんかも良かったと個人的には思います。サイバトロンはあまり全体像が見られなかったですし、悪役もそんなに個性がなかったですね。

劇場を出たときはすごく良かったんですが、あれよこれよと考えてるうちにいろいろと綻びが出てきましたね。ちょっと頭の中でいい点と悪い点が交差してるところです。まあでもいい方ですよ。良作です。
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