人がわちゃわちゃしているシーンで、人酔いするくらいリアル。
エヴァを意識してるのか?と思うくらい似ているセリフがちょくちょく出てくる。オマージュなのかな?カメラのアングルからは『ラブ&ポップ』を感じる。庵野さんをだいぶ意識していそう。顔をわざとアップにしすぎるところとか、ふとももを映すところとか、めちゃくちゃ庵野さん。
撮影法に関しては庵野さんへのリスペクトを感じるが、気持ちだけで映画を撮るなと言うシーンもあって、エヴァをメタ視点で批判的にみる場面もある。映画に対してのメタ視点もあるし、メタが好きというか、そういう思考の人なんだろうなあと思った。
映画での立ち回り、劇中のファンタジーが現実になる演出が、この映画の中で一番好き。映画は嘘、じゃないんだもんね。
男なのにというのは良くないとは思うが、少女性があまりにも表現されすぎていて驚いた。男性にこれを表現できるというのは希望的。少女性は性別に縛られる必要がない。劇中歌のチョイスやタイミングからは『おんなのこきらい』のようなかわいさを感じた。
こんなに複雑で言語化、具現化が困難なものを一本の映画にまとめられるのはこの監督にしかできないことなのかな。