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君を愛したひとりの僕へのmizukiのレビュー・感想・評価

君を愛したひとりの僕へ(2022年製作の映画)
4.0
二作で1セットの作品。こっちからみた。虚質科学の設定が激ムズなので(インターステラーくらいは難しい)、友達とあーだこーだ言いながらみるの楽しかった。
昨日の自分、今日の自分、明日の自分、全部違う自分。例えば、'どの自分に同じ事象をインプットしても、結果はちょっとずつ違ってくるはずだけど、全て近しい結果を生むだろう(収れん)'という、当たり前と言えば当たり前だがこれだけ壮大なフィクションとして描くのが凄過ぎる。天才かよ、、。二つ、みる順番で後味が違うという本作。もう一方の順番でみた自分には一生なれないところも醍醐味。タイムシフトができない限りはね。


中学生の暦くんが最も愛した女の子を生き返らせる最善の方法は、はじめから出会わなかったことにすること。生き返らせるために、人生全部かけて虚質科学を研究して、よぼよぼのおじいさんになってやっと成し遂げるという…戸田真琴ちゃんが大森靖子に送った手紙の中にあったという'私という存在の全てが恋だった'という言葉(『M』という歌になっている)や、千年女優の主人公を思い出しました。その人に恋をしている自分が好き。その人に尽くす自分が好き。その人のために生きることが喜びなのだとしたら、それは愛なのだと思う。
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