"過剰"を突き詰め、見たことのないものを追究した熱意に圧倒されました。
全編FPSという驚きの作品『ハードコア』もありましたが、今作はまずオープニングでそのFPSを表現技法として使いこなしている演出に感心しました。
とは言っても"衝撃"には至らないわけですが、ここからが常軌を逸した映像の乱れ打ちで、何度も何度も目を見開きました。
個人的にはクライマックスのバスの場面に、FPS表現の可能性を押し広げるアクションを見たような気がします。
あの狭い空間でこんなに豊富な画作りができるのか!と思ったし、OPとは違って荒削りで見づらい部分もあるのですが、作り手側もまだ使いこなせていないとさえ思わせる"異常"なものが展開されています。
一方で、物語は回想の差込みが混乱を招いて無駄なストレスを感じたし、メロドラマすぎる部分も少し退屈に感じました。ラストはそんなのぶっ飛ぶようなものが見られるのでいいんですけどね!