冒頭いきなりPOV視点でオールドボーイ的怒涛のアクションで数十人ザクザク殺していくキムオクビン。韓国版ニキータかと思いきや、彼女に訪れる不幸はそれどころではない。愛する者全て奪われていく。ウェディングドレスにライフル似合う。ナイフも銃もマシンガンも手さばき見事で、肉弾戦、血みどろの闘いも制して、凄い身体能力の高さを見せつける。作中で敵の男、100人位葬った。血飛沫ブシャー連発過ぎてクラクラするが、クライマックスのベランダ落ちから、高速のバス🚌バトルまでカメラワークも素晴らしく、アクションが途切れず息もつかせない。しかし、キムオクビンという女優はほんととんでもない。彼女のメジャーデビュー作「渇き」では退廃的なエロスを放っていたが、今作では卓越したアクションセンスと感情表現の激しさ、特にクライマックスの哀しみと怒りと狂気と激情の爆発に圧倒された。ラストの表情も怖いほどに忘れ難い。無垢な透明感と恐ろしい程の狂気を同時に見せつけるキムオクビンにこれからも目が離せない。
