真一

フランケンシュタインの恍惚の真一のレビュー・感想・評価

3.0
 悪魔的な実験を通じて「禁断の命」を吹き込まれた、怪物フランケンシュタイン👤。スイス🇨🇭発の本作品は、そのフランケンシュタイン👤の一人称世界🌘をスケッチした異色の短編アニメーション作品🎬️です。Umimi さんのレビューを参考に鑑賞しました。

 冒頭に映し出されるのは、意識を持ったばかりのフランケンシュタイン👤の脳内世界🧠。頭蓋骨💀や背骨🦴のオブジェのような造形物が、ぼんやりと闇に浮かぶ。ホラー的な世界観🔲だ。

 その後は、フランケンシュタインの一人称視点👁️での映像となる。ノシノシと歩くたびに、揺れる視界。何とも奇妙なPOV👁️です。

※以下、ネタバレを含みます。

 舞台は、19世紀ヨーロッパ?の妙な建物🏛️。部屋を通りすぎると、また同じような部屋に入る。その部屋を出ると、また同じような部屋に入る。新たな部屋に入るたび、これまでは目に入らなかったオブジェ🔷や、人影👥が見えるようになる。

 これを繰り返すうち、フランケンシュタイン👤は、すれ違う人🧍‍♂️の顔まではっきり見えるようになる。認知能力が徐々に上がっていることを示唆する描写とみられます。

 自我♥️を宿し、外的世界🌐を認識し、最後は異性👩に好意を抱くようになるフランケンシュタイン👤。「神の被造物でないこの人造人間の目に、世界は一体どう写っているのだろうか」。ジョルジュ・シュヴィツゲベル監督は、こんな好奇心に駆られて本作品を製作したのではないでしょうか。

 万人受けする面白い作品かどうかは微妙ですが、着眼点👁️‍🗨️はGOOD👍️。野心作だと思います。
真一

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